肩甲骨が硬い・動かない原因と「肩甲骨はがし」の効果|十条の施術者が解説

「肩甲骨はがし」一度は聞いたことありますよね。

スズキ

こんにちは!十条駅から徒歩8分の完全個室リラクゼーション
salon de pressoの鈴木涼太です!

肩甲骨はがしはそのキャッチーな名称から、お客様の関心がとても高いのを日々感じています。
と同時にネット上の情報と現場で見ている実態にギャップがあるので、施術者の立場から書いてみます。

目次

そもそも「肩甲骨はがし」って何をしているのか

まず誤解を解いておきたいのですが、肩甲骨を骨格からベリっと剥がしているわけではありません。

肩甲骨は本来、肋骨の上を滑るように動く構造です。
腕を上げたり回したりする時に、肩甲骨が自由に動くことで肩の可動域が保たれている。

ところが、肩甲骨の内側(背骨寄りの縁)の筋肉が硬くなると、肩甲骨が肋骨に張り付いたような状態になります。
動きが制限されて、腕が上がりにくくなったり、肩を回すとゴリゴリ音がしたりする。

「肩甲骨はがし」は、この張り付いた状態を解放する施術です。
肩甲骨の内側に指を入れて、硬くなった筋肉をほぐしながら、肩甲骨本来の動きを取り戻していきます。


施術していて感じる「肩甲骨が硬い方」の共通点

日々いろんな方の肩甲骨を触っていますが、硬くなっている方にはいくつかの共通点があります。

内縁が「骨なのか筋肉なのか分からない」レベルで硬い

肩甲骨の内側の筋肉が硬すぎて、指が全く沈まないことがあります。
表面から圧しても跳ね返されるような感触。
こうなると、まず表層をほぐしてからでないと内側に指が入っていきません。

腕の張りが原因になっていることが多い

意外に思われるかもしれませんが、腕の筋肉を先にほぐすと、肩甲骨の内側にも指が入りやすくなることがあります。
キーボードやマウスの操作で前腕から上腕にかけて張っていると、その張力が肩甲骨を外側に引っ張り続けている。
腕をほぐすことで肩甲骨が少し自由になるんです。

左右で硬さが全然違う

右の肩甲骨は全く剥がれないのに、左はなんとか引っかかる。
逆もあります。
利き手の方が硬いケースが多いですが、普段カバンをかける側、抱っこをする側など、日常の癖が左右差に出ます。

猫背・巻き肩の方は高確率で硬い

デスクワークで肩が前に巻き込まれている方は、肩甲骨が外に開いたまま固定されています。
内側の筋肉はずっと引っ張られた状態で、硬くなるのは時間の問題です。


「今まで剥がれたことがなかった」方の施術

以前、肩甲骨はがしを受けたことがあるけど効いた実感がなかった、という方が来てくださいました。

まず内縁を圧してみると、確かにガチガチ。
指が全く入らない状態です。

そこでまず腕の張りをほぐし、肩の周辺の筋肉を時間をかけてゆるめてから、横向きの体勢で肩甲骨にアプローチしました。
腕の位置を調整しながら、じわっと指を滑り込ませていく。

すると、なんとか引っかかったんです。
そこからゆっくり持ち上げていき、少し揺らしながらさらに奥へ…
そうするとぎゅうぎゅうに固まり狭苦しそうにしていた肩甲骨が、少しずつ余裕そうになりました。

施術後に肩を回してもらったら、「あ、音がしなくなってる」と。
今まで肩を回すたびにゴリゴリ鳴っていたのが、なくなっていた。

「今まで剥がれたことなかったのに、剥がれた!回した時のボキボキもなくなった」

全員がこうなるわけではありません。
硬すぎて1回では引っかかりすらしない方もいます。
でも、何回か施術を続けていくと、少しずつ指が入るようになっていくケースがほとんどです。


「肩甲骨はがし」だけでは足りない理由

正直に言います。
肩甲骨はがしだけやっても、根本的な解決にはなりにくいです。

肩甲骨が硬くなった原因は、肩甲骨そのものではなく、周辺の筋肉の状態にあるからです。

首の筋肉が硬い。
肩の僧帽筋がゴリゴリ。
背中の起立筋がパンパン。
腕が張っている。
鎖骨周りが縮んでいる。

これらが全部連動して、結果として肩甲骨の動きを制限している。

だから「肩甲骨はがし」という部分的な施術だけでなく、肩首背中腕を含めた上半身全体をほぐす必要があります。

当店のボディケアでは、まず肩首背中を全体的にほぐしてから、横向きの体勢で肩甲骨にアプローチする流れを取ることが多いです。

先に周辺を緩めておくことで、肩甲骨の内側にも指が届きやすくなります。


肩甲骨はがしで「鳴る音」の正体

施術中に肩甲骨周りからゴキゴキ、ボキボキと音が鳴ることがあります。

びっくりされる方も多いのですが、これは危険な音ではありません。

張り付いていた筋肉や腱が肋骨の上を滑る時に出る音です。

関節がポキッと鳴るのに近い現象で、痛みがなければ問題ありません。

ただし、音が鳴る=効いている、というわけでもないです。


音がしなくても可動域が広がっていれば施術は成功していますし、音が鳴っても硬さが残っていることもある。

施術後の判断基準は「肩が回しやすくなったか」「腕が上がりやすくなったか」です。


こんな方は肩甲骨が硬くなっている可能性が高い

肩を回すとゴリゴリ音がする。
腕を背中に回しにくい。
猫背を自覚している。
デスクワークが1日6時間以上。
肩こりが慢性的で何をしても取れない。
四十肩・五十肩の予兆を感じている。

特に「四十肩になりかけている」という方は、早めのケアをおすすめします。
肩甲骨の可動域が狭まった状態を放置すると、ある日突然腕が上がらなくなるケースがあります。
施術していて「このまま放っておくと危ないな」と感じた方には、正直にお伝えするようにしています。


セルフケアでできること

自分でも肩甲骨周りの硬さを緩和できるストレッチがあります。

壁を使った胸のストレッチ

壁の横に立って、片腕を壁に当て、身体を反対方向にひねる。
胸の前面と鎖骨周りが伸びて、肩甲骨が後ろに寄りやすくなります。デスクワークの合間に30秒ずつ。

肩甲骨を寄せる運動

両腕を後ろに引いて、肩甲骨同士を近づけるイメージで胸を開く。
背中がギュッと寄るのを感じたら5秒キープ。これを5回。

腕回し

大きくゆっくり、前回し・後ろ回しを10回ずつ。
肩甲骨が動いている感覚を意識しながら。

ただし、セルフケアでは肩甲骨の内側に直接アプローチするのが難しいです。
自分の手では物理的に届かない場所なので。
表面のストレッチと、奥のプロの施術を組み合わせるのが効率的です。


当店での施術の流れ

肩甲骨はがしをご希望の場合、ボディケアのコースの中で対応しています。
単独メニューとしてではなく、肩首背中のケアの一環として組み込む形です。

うつ伏せの状態で肩首背中をほぐす → 腕の張りもケア → 横向きの体勢に変えて肩甲骨にアプローチ → 仰向けで鎖骨周りと首のストレッチ

この流れで進めると、横向きの時点で肩甲骨の内側に指が届きやすい状態になっています。

「肩甲骨周りをしっかりほぐしていただけて、肩が軽くなりました。横向きの施術は初めてでしたが、すごく効きました」

横向きでの施術を取り入れているサロンは意外と少ないようで、「横向きは初めて」と仰る方が多いです。肩甲骨へのアプローチには、横向きが一番やりやすい体勢なんです。


まとめ

肩甲骨が硬い原因は、肩甲骨だけにあるわけではありません。
首、肩、背中、腕、鎖骨周りの全てが連動しています。

「肩甲骨はがし」は確かに効果的な施術ですが、周辺を含めたトータルのケアがあってこそ意味がある。
そして1回で劇的に変わる方もいれば、2〜3回かけて少しずつ可動域が広がっていく方もいます。

肩を回してゴリゴリ鳴る方、腕が後ろに回りにくくなってきた方は、硬くなり始めているサインです。
四十肩になる前に、一度ほぐしてみてください。

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